「土間リビング」って何?注文住宅に導入する際のコツ・注意点とは?
昔の住宅は部屋と部屋の間に靴を履いて移動する土間があり、台所は土間というのが一般的でした。土間は家の中にいながら外にいるような感じになるでしょう。現在の台所は床の上、つまり家の中にあります。現在ではその土間を住宅に取り入れる方が増えています。この記事では「土間リビング」の解説と導入時のコツや注意点について紹介します。
土間リビングとは
土間リビングとはリビングに土間を設けることです。土間とは床を貼らずに土足で歩く場所のことです。土間リビングは土足で歩くことを前提としています。土間の素材はコンクリートやタイル、モルタルなどで作られています。いろいろな用途に使え、和風にも洋風にも馴染むため注文住宅に導入する方が増加しているのでしょう。
土間リビングのメリットとは
リビングを土間にすることで起こるメリットとはどのようなものでしょうか。土間リビングを導入するメリットについてご紹介します。
汚れ・傷が付きにくい
一番のメリットは汚れが付きにくい点です。床がコンクリートやタイルだとこぼしたりしても簡単に掃除ができます。シミなども防げ、汚れの心配がありません。また傷に強いのも特徴です。板の間よりも傷がつきにくく、水洗いも可能なためメンテナンスもほとんどいらないでしょう。
夏場は涼しい
土間に使用されているコンクリート素材ですが、熱伝導率が高いため夏の気温を下げる効果があります。土間のスペースが広くなれば、家全体も涼しく感じるでしょう。エアコンに頼らない自然の涼しさで光熱費の節約にもなります。
用途が豊富
目的を選ばず自由な空間として利用できます。子どもの遊び場やペットの遊び場、カフェのようなリビングにすることも可能です。バイクや自転車などの格納場所にも使えるなど用途が豊富にあるため便利なスペースになります。また、アトリエやガレージにも利用可能です。さらにリビングの一角をワークスペースにすることもできます。土間リビングは家族のコミュニケーションがよくなる可能性もあります。
土間リビングのデメリットと対策について
土間リビングにはメリットばかりではなく、デメリットもあります。後悔しないためにもデメリットを把握しましょう。また対策についても解説します。
段差がある
土の上に直接施工している土間と、通常の居室スペースには段差ができてしまいます。年齢が若いとあまり気になりませんが、年を重ねると段差があることで体への負担が大きくなってきます。現代はバリアフリーの時代です。なるべく段差を小さくすることや将来的にスロープを作ることを考えた設計をするとよいでしょう。
ほかの部屋への移動が面倒
土間は土足で歩くことが基本です。ほかの部屋への移動も靴を脱がなくてはならないため面倒に感じられることもあるでしょう。靴を脱いだり履いたりすることも煩わしくなります。間取り次第では対処できる場合もあります。
冬場は寒い
夏はコンクリートが熱を吸収して涼しかったのですが、土間リビングの冬場は冷えやすいという欠点があります。土の冷たさが表にでるため冬の寒さ対策をすることが重要です。
土間リビングを導入する際のコツは?
土間リビングのメリットとデメリットがわかってきました。土間リビングを導入するにはどんな点に注意が必要でしょうか。また導入する際のコツをご紹介します。
土間素材の種類
土間素材にはいくつか種類があります。コンクリートはセメントに砂や砂利を混ぜた素材で強度が高くコストが安いです。モルタルはセメントに砂を混ぜた素材で柔軟性に優れ強度はやや低く、コストは安い設定です。フロアタイルは色や柄のバリエーションがあり滑りにくい加工などの機能が充実しているが割れやすくコストはやや高いでしょう。最後に天然石は、耐久性に優れ質やデザインのバリエーションが豊富で高級感がありますが、コストは高くなります。
間取り
土間リビングを導入するときは間取りが重要になります。玄関と土間がつながっていれば活用しやすくなるでしょう。また、土間リビングをウッドデッキなどの室外スペースとつなげることで用途が広がります。
冬場の寒さ対策
土間リビングには冬の寒さはマイナスとなります。スペースが広いほど寒さ対策をしなくてはなりません。床暖房、薪ストーブなど導入することもできますが、家全体を温めてくれるパネルヒーターの導入がおすすめです。また、土間の床にラグを敷くなどして対策をしましょう。手軽にできる寒さ対策を気軽に試してみてください。暖房に関しては予算や家の構造もあるため対策をどうするか検討することが大事です。
まとめ
土間リビングとは床材にコンクリートやタイルを使ったリビングのことです。土足で歩け一般的なリビングとは違っていろいろな用途に利用できます。夏場は涼しいですが、冬場は足元が冷えるため対策が必要となります。注文住宅で土間リビングを考えている方は導入するコツや注意点を考え検討してみてはどうでしょうか。ぜひこの記事を参考にして下さい。