ツーバイフォー(2×4)工法のメリットとは?仕組みを徹底解説!
家を建てる方法は多種多様です。建物全体の構造によって、耐久力や耐用年数、地震への強さ、家の中の快適さが変わってきます。近年注目を集めているツーバイフォー(2×4)工法とは、いったいどのような特徴があるのでしょうか。今回はメリットやデメリット、注意点を詳しく掘り下げていくので、ぜひ参考にしてください。
ツーバイフォー(2×4)工法とは
ツーバイフォー工法とは、床や壁といった面の部分で建物を支える構造のことを指します。2×4インチ、2×6インチ、2×12インチ、4×4インチなどの木材に合板を貼り付け、パネルの状態に加工してから現場でそれを組み立てていくのです。床・天井・壁の6面を囲い、あとは金具を使い、それらを固定して家の枠組みを作ります。どこか一部分にのみ力が加わることがなく、強風や地震など外からのエネルギーを分散させて建物を長持ちさせることに繋がります。
ツーバイフォー(2×4)工法のメリット
ツーバイフォー工法で作られた建物は、外から加わる力に強いというメリットがあります。6面で建物を支えるため、大きな地震が起きても揺れたり壊れたりしにくくなっています。地震が多い日本において、近年評価を受けているのはこの耐震性の高さなのです。もともとカナダやアメリカなど風の強い地域で採用されていた工法であるため、台風で屋根が飛びにくいなど工夫が凝らされています。
木造でありながら耐火性に優れる
一般的に、木造住宅は鉄筋コンクリートに比べ火が燃え広がりやすい傾向があります。一方、ツーバイフォー工法で作られた家は木造でありながら断面が大きく、家の内部まで火が広がりにくいようになっているのです。枠組み剤が火を止め、火災が広がるのを防いでくれるため非常に安全性が高いといえます。
省エネな家が完成
ツーバイフォー工法のメリットとして、気密性・断熱性の高さがあげられます。夏は涼しく冬は暖かい空間を生み出しやすく、住む人にとって快適な環境になるでしょう。また、冷暖房の効率が非常に良いため、省エネにも繋がります。光熱費を削減し、経済面でも人々を助けてくれるのです。また、気密性が高いということは遮音性も高いということになります。家の外の音が聞こえにくいのはもちろん、家の中の音が漏れにくく、小さな子供がいる家庭でも安心して住めます。
屋根裏空間の有効活用
面を利用して家を創ることから、屋根裏部分の構造が非常にシンプルになります。そのため、収納スペースにしたり勾配をつけて天井の高い家にしたりすることが可能です。空間を無駄なく活用できる点も魅力的です。
家のクオリティが保たれる
ツーバイフォー工法で作った家は、どれも安定したクオリティを誇っています。これは、あらかじめ用意されているパネルを組み合わせる形で家を作っていくため、職人の技術に左右される部分が少ないからです。そして、作業自体も効率よく進み工期が短くなるという特徴を持っています。
ツーバイフォー(2×4)工法のデメリット
ツーバイフォー工法は使用する構造材が規格によって定められていて、安い材料を使ってコストを削減することが難しくなってしまいます。品質や安全性が保たれる一方で、コストが高いというデメリットを持っています。ただ、言い換えれば、ある程度の価格を払うことで安心かつ安全な家に住めるということです。
床・壁・天井の自由度は低い
6面で家を支えるのがツーバイフォー工法の特徴です。そのため、壁を自由に変えられないという欠点があります。大きな窓を取り入れたくても、壊せない部分の壁はいじることができません。
ツーバイフォー(2×4)工法の注意点
ツーバイフォー工法で家を建てる際の注意点について解説します。耐久性・安全性の高さが魅力的ですが、メンテナンスは従来の工法の住宅と同様におこなってください。どんなに丈夫に作られていても、適切にメンテナンスしなければ家の寿命はどんどん短くなってしまいます。定期的に家の状態や様子を確認しましょう。また、使用する材料やいじれない部分は決まっていますが、基準の範囲内なら間取りを変えたりリフォームを行ったりできます。
住宅会社選びが重要
ツーバイフォー工法は近年注目を集めていますが、対応できる住宅会社や工務店はまだ多くありません。依頼する場合、確かな実績があるところを選ばなければ強みを活かせず、ただ割高の家づくりになってしまうので注意してください。疑問点や不安点はきちんと質問し、ツーバイフォー工法で問題なく家が建てられるかどうか判断してから依頼することをおすすめします。
まとめ
ツーバイフォー工法の仕組みやメリット・デメリットを紹介しました。建物を面で支えることから、高い耐久性と安全性を誇ります。建物の内部も快適であり、コストがかかる分品質が保たれやすいといったメリットがあります。これから家を建てることを検討している方は、ぜひ工法のことも考慮してみてはいかがでしょうか。